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トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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2019年夏の講習会のお知らせ

*イベントまでの日にちが近くなりましたので、こちらのお知らせを先に表示いたします。

今年は6月26日から約一か月、日本へ一時帰国いたします。


今回は東京でいくつかイベントを行う予定です。


100年以上も昔につくられた、婚礼用のロングクロス。

くり返しの多い古い図案を基に、マチ付きトートバッグをつくりました。





こまやかなモチーフが密集したように見えるのが、

19世紀のイーラーショシュの特徴です。

余白をしっかり埋める、さまざまなステッチがありますが、

こちらもご紹介いたします。






裏側は、生成りと赤の伝統の手織り布のような

ルーマニア製のコットン布を使います。





社会主義時代にアルコールランプの芯として使用されていた紐を、

持ち手にして、ステッチのついた紐で結んでお使いいただけます。





もうひとつは、アーラパタク村の編みクロスステッチでできたミニトートバッグ。

編みクロスステッチは、トランシルヴァニア地方全域でみられるテクニックです。






クロスステッチ用の布に赤い糸を3本どりにして刺繍していきます。

普通のクロスステッチより手間がかかる分、

それだけ立体的に密集して赤色が濃く見えるのが特徴です。





裏には裏側は、生成りと赤の伝統の手織り布のような

ルーマニア製のコットン布を使います。

さらに、トランシルヴァニアの革職人の手作りの

本革の持ち手を付けるので、本格的な味わいとなります。







2019/6/30(日曜) 10:00~12:30

新宿朝日カルチャーセンターにて開かれます。

お申し込みはこちらからお願いいたします。

お電話番号 03-3344-1941
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comments(0)|trackback(0)|その他|2019-06-29_13:31|page top

巡礼の帰り道

私たちが巡礼の後、町はずれの駐車場に着いたのは日暮れ時だった。
今日は、何キロと歩いただろう。
足もくたくただった。
時間も、夜9時が過ぎていた。

旦那が車に乗って、気が付いた。
「そういえば、ガソリンを入れないといけなかったんだ。」
先ほど近くのスーパーで買い物をしたばかりで、
最後のお金も使い果たしていた。
このガソリンでどこまで行けるだろう、と不安に駆られながらも
車を走らせた。

旦那が思いついたように言った。
「そうだ。もしヒッチハイクで町まで行く人がいたら、乗せてあげて
お金を借りたらいい。」
こんな夕暮れ時に誰がヒッチハイクをするのだろう。

「そうだ。次の町で降りて、車を置いて電車で帰ろう。」
そんな馬鹿な提案をした私だったが、あいにくお財布の中は空だった。

ハルギタ県の最後の村に差し掛かったとき、ガソリン不足のランプがついた。
いよいよ不安が募り、姑と長年連れ添ったラツィおじさんに電話した。
車がどこまで行けるかわからないが、もし車が止まりそうになったら
ガソリンを持って迎えに来てほしいと。
そして県境のトゥシュナードの町に着いたとき、
ガソリンスタンドを見つけた。
「そうだ、ここまでおじさんに来てもらって、
お金を借りてガソリンを入れたらいい。」
そう決定して電話を入れた。

ガソリンスタンドがそばなので、安心して
湧水を汲みにいくことにした。
スタンドの前の坂を下ると、駅だった。
ここはセーケイ地方きっての保養地として知られている。
森に囲まれた小さな町には、
温泉や湧水(炭酸水のものもある)がいくつもある。
寂しい駅の前でビデオカメラなどを構えて、人が群がっている。
その先は、ごみ箱しかない。
旦那が車を降りて、湧水の場所を尋ねていると、
ほとんどが英語しか話さない外国人だった。
そして、どうやらそのカメラでクマを待っているらしいことがわかった。
「クマは夜10時になったら来る。」と自信満々でその人は答えたという。

湧水を汲んで、まだクマを待っている人たちの前を通り過ぎ、
ガソリンスタンドに戻った。
トイレのためにお店に入ろうとドアを開けようとしたら、開かない。
中の店員さんが、もう今日は閉店だと身振り手振りで示した。
ラツィおじさんは、もうそろそろここに到着するだろう。
当てにしていたスタンドは休み。
それではと、思いついた最後の手段は、
私と眠っている娘だけラツィおじさんの車に移動、
旦那は朝まで車で休み、
翌日スタンドが空いてから給油して家に帰るということ。

やがて、救世主のラツィおじさんが車で到着した。
おじさんがガソリンの状況を尋ねて、何やら話した後、
旦那がこのまま行けるところまで行こうとエンジンをかけた。
ラツィおじさんによると、給油のランプが点灯して60キロは走れるという。
「本当に?」と疑心暗鬼ではあったが、
おじさんの言葉を信じて車を走らせる。
そして、奇跡的にランプは点滅しないまま、
町の外れまで到着したのだ。

おじさんに感謝の言葉をかけて、
給油のためのお金を借りてガソリンを入れた後、
無事に家族そろって帰宅することができた。















comments(0)|trackback(0)|その他|2019-06-10_16:05|page top

週末の予定

 

シク村に結婚式を見に行くべく、準備をしていた金曜日。

頼みごとをしていた友人一家と、村で落ち合わせる約束をして、

夜行列車で娘とふたり出かける予定が、

直前に調べると5歳以上で切符がいることが判明。

旦那が車を出すよと言ったので、車で下二人を連れて行くことに決まった。

金曜日の夜に荷造りを整えて、

土曜日の朝、目が覚めると目覚まし時計が鳴らないことに気がつき、

携帯を見ると6時前。

確か、5時前に目覚ましを用意したはずなのにと思いながら支度をします。


窓の外は薄暗い空、しとしとと雨の降る音が聞こえている。

旦那を起こすと、

「本当に行くつもりなの?」という返事。

不意打ちのような言葉に嫌な予感がしていると、

「出発できるけれど、こんな雨でも行く価値があるのかどうか・・。

天気予報は見た?」というので、

パソコンを開いて天気予報を確認。

いつもの通り、午後に天気が崩れて雨という予報だった

シク村は、4月のイースター以来、毎日雨が降っているようだから、

雨が降るかもしれないというのは、あらかじめ分かっていたはずだ。

そのことを伝えると、「どうしても行きたいのなら行くよ。」と言いながらも、

支度をせず、いつまでも横になって咳をしている旦那。

調子が良くないなら、雨の中で5時間半の運転はできない、

そう決定したのは起床から1時間後。

調子が悪いなら、初めから言えばいいのに、

なぜ私に判断させるのかと閉口してしまった。

 

こうした予定の変更は、まだ知り合って間もない20年前ならば頻繁にあった。

あそこに行こうと計画を立てて、朝になっていつ出かけるのだろうと思っていると、

「やっぱり・・・だからやめよう。」といろいろ理由をつけて、

その日になって変更ということがよくあった。

決めたことはよほどのことがない限り守るべくしつけられた日本人の私は、

そうした急な予定変更にはついていけず、

予定が空いた後のことは何をしても心から楽しむことができなかった。

いつかこのことについて話しあったことがある。

どうして急に予定を変更するのか。

すると「気が進まないのに無理に予定を決行することはない。」

とその時の気分を一番に考えるからなのだろうとわかった。

その予定よりももっといいことが思い浮かぶかもしれないと

楽観的に考えるらしかった。

悪く言えば、先のことがあてにできない。

よく言えば、簡単に気持ちを切り替えられるようだった。

 

何度かこういうことが話の種になり、

とあるハンガリー人のエリート男性の車で、ブダペストへ向けていくときに、

この話題になったことがある。

彼はアメリカに留学をした経験があり、自分の文化とよそのものと比較することができた。

おそらく、東欧の歴史が影響しているのではないかという意見だった。

ハンガリーやルーマニアでは、20世紀にかけて

古き良きハプスブルク帝国時代があり、その後、第一次大戦の敗戦で

国がふたつに(現在のハンガリーとトランシルヴァニアがルーマニアになる)分かれ、

一時期、トランシルヴァニアがハンガリーに戻ったこともあり、

第二次大戦後にソビエト連邦に占領され、

長く続いた社会主義時代から資本主義へとがらりと国の方針が変わり、

現在に至っている。

つまり、安定しない社会であるから先のことまで見通しができない。

そのために、計画することがほとんど無駄であることを肌身にしみてわかっているのだ。

そう思うと、そんな社会で生まれ育った人たちに同情する思いだった。

当の本人はいたって、そんなことは気にせず、

4月の天気のようにコロコロと変わる日常を楽しんでいるのだ。

 

私も20年を経て、大分そういうことに柔軟になっていった。

8時に友人に謝りの電話を入れて、

気持ちを切り替えてその日一日を楽しむことにした。

予定のために行けないと思っていた、

3人の教え子の卒業式に下二人を連れて出かけた。

花束を3つ買い求め、セーケイの民族衣装を着た若い子どもたちに

花を渡して祝福をした。

その頃には大きな雲も去り、すっかり晴れ渡っていた。


帰り道、町の中心では「子どもの日」を祝うイベントが開催されていたので立ち寄った。

たくさんの出店や広場では子どものためのブースがあり、思う存分に遊ばせた。

その日ばかりは無料で入場できる狩猟博物館へ行って、姑宅で昼食をご馳走になった。

午後おそく、旦那がやってきたので、

いっしょに町はずれの大自然の中で野生のタイムを摘み、

大雨がやってくるまで、新鮮な空気をいっぱいに吸った。

 

そうなのだ、その日一日を楽しめるかどうかは自分次第。

雨でも晴れでも、たとえ大切な予定が変わっても。


 

 

comments(0)|trackback(0)|その他|2019-06-07_12:43|page top

「トランシルヴァニアの伝統刺繍と民族衣装を訪ねるルーマニアの旅」

IMG_4549.jpg IMG_4756_20180927161540279.jpg IMG_8777.jpg kalotaszeg2_20180927161542ffa.jpg IMG_0131.jpg IMG_3617.jpg IMG_3721.jpg 


文化学院HP抜粋


「昨年度、大好評のうちに終了した研修旅行が今年度も開催します!

今年度はルーマニア・トランシルヴァニア地方へ、

伝統刺繍と民族衣装の見学や体験を行います。

通常のツアーではあまり訪れない、小さな町や村の伝統文化を

伝統刺繍研究家・谷崎聖子先生による案内で見学します。

村では現地のおばあちゃん直伝の刺繍体験も!

そのほか、ドラキュラ城ことブラン城への観光や、

ハンドメイド関連のショッピングも楽しめます。

非会員の方もご参加いただけますので、

ハンドメイド好きのご友人・ご家族もお誘いあわせの上

ぜひご参加ください!

 

文化服装学院 生涯学習 大人の研修旅行

「トランシルヴァニアの伝統刺繍と民族衣装を訪ねるルーマニアの旅」

ー伝統刺繍研究家・谷崎聖子先生による事前講習と現地案内!刺繍体験も」

 

旅行期間:20181215()1221()7日間

旅行代金:259,800

※大人1名様(21室利用)エコノミークラス利用

※現地空港諸税(16,850)および日本の航空施設使用料(2,570)

燃油サーチャージ(27,400 201861日現在)は別途

申込締切:105()

イベント企画:文化服装学院 生涯学習部 TEL03-3299-2233(平日 9:0017:20)

旅行企画・実施:株式会社日本旅行 文化学園内旅行コーナー TEL03-3299-2058(平日9:3017:30)


*旅行についての詳細はこちらをご覧ください。


comments(0)|trackback(0)|その他|2018-09-27_16:16|page top

ルーマニアのWOOL展


ヨーロッパの東の果てルーマニアで、 
人々の生活と強く密に結びついてきた素材ウール。

 人々は羊を飼い、
その繊維は時にあたたかな衣装に姿を変え、 
時に深く濃い色味を与えて生活に彩りを与えました。 

トランシルヴァニア、モルドバ、オルテニア、バナート、マラムレシュ・・・・。 
ルーマニア各地のウールをテーマに、 
上着やブラウス、エプロンにスカートなどの衣装、 
枕カバーにベッドカバー、絨毯などのしつらえの品々まで、 
冬をあたたかく過ごすための知恵がふんだんに込められた芸術品をどうぞご覧下さい。

201811繝ォ繝シ繝槭ル繧「縺ョWOOL螻輔・繧壹せ繧ソ繝シ遒コ隱咲畑0918 

2018.10.27(土)~11.11(日)
けんちくの種 
〒562-0041 大阪府箕面市桜1-13-32-102 (阪急線石橋駅下車)
TEL 072-734-6343 FAX 072-734-6345

*DMご希望の方は、こちらからご連絡くださいませ。

*期間中トークショーや、ワークショップを予定しております。
詳細はけんちくの種HPよりよろしくお願いいたします。



comments(0)|trackback(0)|その他|2018-09-25_00:00|page top