トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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博物館の夜と誕生の朝

一年で最も昼が長い日。
子どもの出産は、ちょうど夏至の日を予定されていた。
太陽のエネルギーをいっぱいに吸収して、
きっと活力あふれる子どもとなるだろう。

やがて予定日を過ぎて、
次の日は「博物館の夜」というイベントが開催された。
トランシルヴァニアの夏は夜10時ごろまで明るい。
その日だけは深夜12時ごろまで博物館が開いていて、
無料で利用できる。

ようやく涼しくなった7時ごろに、町へと繰り出した。
大木が大きな影をつくる庭では、
オープンテラスで飲み物を片手にくつろぐ大人たちや、
手作りのおもちゃや工作作りにいそしむ子どもたちの姿が見られる。
日が暮れたあとは、
チーク地方の民家の前でターンツハーズ(民俗舞踊)。
電灯の光もほとんどとどかない暗闇の中を、
踊る男女の影と楽器のリズムとがほのかに揺らいでいた。

家にたどり着いたのは12時ごろ。
出産の兆候に気がつき、またすぐに病院へ直行することになった。
そのまま部屋で朝まで休むように言われ、6時ごろに目が覚めた。
暁時の赤い空に、口笛をふきながら黒いツバメの群れが飛び交っている。
それから4時間後、子どもが誕生した。

IMG_6381.jpg

9年前に息子を出産したときのことを覚えている助産婦さんたちが声をかけてくれたり、
息子のクラスメイトの母親が産婦人科で働いていたり、
深夜に駆けつけた救急病棟では
日本語の生徒の父親が医師として出勤していたり、
小さな町ならではの嬉しい驚きもあった。

一年前は中国大陸を一人旅して、
今こうして新しい生命を授かった。
長い夜が明けて、希望の光が差し込んでくる瞬間。
古代中国の王朝、殷の王都の名にもあやかって、
朝歌(あさか)という名前を考えた。

IMG_6382.jpg

さまざまな苦痛や試練を乗り越え、
母親となることの大変さを再びかみ締めるような日々だった。
それでも、子どもは自分の力でどんどん大きくなっていく。
この夏は、娘の成長とともにあっという間に過ぎていきそうだ。
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Theme:海外の子育て
Genre:海外情報

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