トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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トランシルヴァニアの天使たち

年の暮れ、クリスマスの時期に
幼稚園では一大行事、ベツレヘム劇が行われる。

ベツレヘム劇とは、イエスキリストの誕生を祝いに、
3人の羊使いまたは、三人の賢人が
ベツレヘムの馬小屋へ訪ねて旅をするお話。

まずは前日に、教室の飾り付けから始まった。
その日の午後、私は息子を連れて幼稚園へ。
早くもハンナの両親が来て、
モミの葉を長くつなげていた。
辺りは爽やかな森のにおいで、いっぱいだった。

BETHREHEM 199

ショップに出せなかった
クリスマスのカーテンやクロスなどを飾りつけに、
私も取り掛かる。
カーテンが丸く開いた部分に、
ワラの飾りや、レースでできた鈴やボールなどをぶら下げ、
少しは華やかになってきた。

2345.jpg

やがて先生が帰った後も、
熱心に作業を続ける私たち。
隣の部屋で遊んでいた息子が、
ふと、「 トイレに行きたい。」といったことから
その事件は起こった。

息子が用を足した後、
つられて私も、トイレに行きたくなった。
息子を外へ追い出した後、私も中へ。
ちょうどトイレのまん前に机があり、
ハンナのお母さんはもくもくと作業中。
ゆっくりとドアを閉めた。

見るとトイレの中はガラス張りで、
子供用の低いトイレだから、
向かいのアパートからは丸見えである。
少し恥ずかしくなって、
急いで用を足してドアを開けようと手を伸ばした・・・

すると、どうやってもドアが開かない。
鍵もかけてないのに、どうして・・・
ハンナのお母さんも異常に気づいて、
ドアノブを一生懸命に動かす。
・・・それでもダメ。

それから、事務所に人を呼びに行ってくれたようだ。
やってきたのは、お掃除のおばさん。
おばさんが試みても
・・・やっぱりダメ。

息子はそれほどショックでもない様子で、
「 ママは扉を閉めなければ、よかったのにね!」
なんて、大声で叫んでいた。
私は思わず舌打ちをした。

それから女性の事務員さんが来て、
誰かを電話で呼んでいる。
幼稚園の園長先生のようだ。

暮れ行く空を眺めながら、
もしかしたらここで夜を明かすことになるかもしれない・・・
と考え事をしていたら、
2mほどの巨漢の、いかにも頼りになりそうな、
おじさんがやってきた。

おじさんが物凄い力で、
ドアノブをひねる。
メリメリと音が鳴る。
それでも、まだダメ。
何か道具を持ってきて中に差込み、
扉はゆっくりと開かれた。

私は息子との対面で喜び、抱き合う。
約一時間の後のことだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

次の日は、本番当日。
幼稚園に30ほど前に行くと、
もうきれいに着飾った天使たちの姿。
本当にウェディングドレスを着た、花嫁さんのよう。

345.jpg

BETHREHEM 101

我が家の天使はこちら。
羊使いの役である。
本人は羊の役をしたかったそうだが、
あまりにセリフのなさ過ぎる役なので変更になったそうだ。
華やかさでは、さすがに天使には劣る。

BETHREHEM 108

主役のヨゼフとマリア。
クラスでも一番しっかりものの子供たち。
22779.jpg

そしてイエス様役は、この子。

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ベツレヘムの馬小屋で、イエス様が誕生するところ。
こちらも、クリスマスの雰囲気でいっぱい。

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ユーリア先生のご挨拶で、幕が開けられる。
12月はイベントづくしで、練習の時間も限られたが
みんな頑張ってセリフを覚えたそうだ。
そして、ほとんどが自分の希望する役柄になったという。

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納屋の家のご主人たちが、
マリアたちの到着を待っている。

112256.jpg

どこからか、天使たちの歌声が聴こえてきた。

BETHREHEM 123

3人の羊使いが、元気よく登場。
ベツレヘムへ向けて旅を始めるが・・・

kep7.jpg

途中で疲れてダウン。

6789.jpg

すると天使たちがその周りをぐるぐると回って、元気付ける。
それから、再び旅を始める。
これの繰り返し。

やがて息子の見せ場。
「 私は、小さな羊使いです。
  聖なるクリスマスの夜更けに、
  ベツレヘムへ向かいます。
  今ちょうど、そこへ急いでいるところです。」

BETHREHEM 141

やがて羊飼いたちも、ベツレヘムの馬小屋にたどり着いた。
生まれたばかりのイエス様に、
それぞれ飲み物と食べ物、着る物の贈り物をする。

975.jpg

最後にみんなが、ひとつずつ
クリスマスの詩を朗読して終わり。

BETHREHEM 160

劇が終わると、今度はダンスが始まる。
毎週水曜日に、民俗舞踊のレッスンがあるので
その発表となる。

BETHREHEM 163

ヴァイオリンの響きにあわせて、歌い踊る子供たち。
その楽しそうな姿に・・・

7464.jpg

保護者たちからも、微笑がこぼれる。

0098.jpg

「 みなさんにも、メリー・クリスマス!!」

BETHREHEM 184

こんな所にも天使たちの姿が・・・

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素晴らしいイベントですね。
そして…本当の天使たちのように可愛い子供たち。
毎年同じような催しをされる事でしょうけど
やはり宗教が暮らしに根付いていますね。

日本の幼稚園では今どんな事がなされるのかな。
手話を使ったものがあると最近聞いた記憶があります。
メリークリスマス!
 村と違ってキリスト教が根付いているのが良くわかりますね。こちらはまだまだ社会主義時代の影響が残っている部分と西方教会の習慣が混ざりつつ有る部分があってロシアらしさが本当に安定して来るのはもう少し後なのかもしれません。
 
 昔教会学校で劇をやった事が思い出されます。何の役立ったかな~?って思い出していたらそう言えば歌の担当でした(役無しハハハ)
 
 フォークダンスさぞやかわいらしかったでしょうね。こういう伝統は忘れて欲しく無いですね。

 こちらはクリスマスは新年なので昨日はごく普通の日常が流れていました。
クリスマス
クリスマスは、子供だけじゃなく
大人も楽しみな行事のようです。
劇を見守る大人たちの表情、
そして手伝いを惜しまずにプレゼント作りや
飾り付けを買って出られる保護者たち・・・

その雰囲気全てがいいですね。
たぶん、自分たちが小さい頃味わった
ワクワクする思い出と重なるのでしょう。
日本のお正月も、
昔はもっと楽しい、ワクワクするものだったんでしょうけれど・・・
商業的になってしまい、残念です。
ロシアにもメリークリスマス!
そうなんですか・・・
ロシアは、ロシア正教ばかりだと思っていましたが、
最近は西方教会も入ってきているのでしょうか。
社会主義時代は、ここでも宗教行事がおおっぴらには
行われずに、家庭でひっそりとしたものだったようです。
あのフォークロア豊かな、
ロシアの伝統が戻ってくるといいですね。

越後屋さんは教会学校に行かれていたのですか。
クリスマスの合唱もいいですよね。

フォークダンスはこの地方では盛んです。
子供に教えようと活動する団体もあるし、
特にハンガリー系は少数民族なので
自分たちの文化に対する執着があるのでしょうね。
 ロシア国内ではロシア正教がやはり多数ですが、ソ連に統合されていた地域はイスラム教の地域もありましたし、意外に多宗教なのです。イスラム教、ユダヤ教、密教?ラマ教?も有るそうです。そしてとうぜんカトリックも有ります。
 ただ村はロシア正教の教会しか宗教施設は無いですねー。私の知っている人ではお一方教会へは絶対に入らない方がいるので、もしかしたら他の宗教家もしれません。

 信者以外の子供対象の教会学校がありそこへ行っていました。小学校6年間と中高、結構長い事行っていましたね(笑)

 こちらも民謡等は凄く盛んなのですが、フォークダンスを見る機会はなかなか無いです。きっと幼稚園や小学校等では有るのでしょうね~。
多宗教
そうですか、そんなに色々な宗教が・・・
さすがロシアという国の大きさを感じさせます。
またそれら色々な宗教の行事も異なって、
面白そうですね。

カレリア地方とか、話を聞いて興味を持ちました。
あのフィンランドの伝承詩カレリアとしてしか知りませんでしたが、
ロシア人にとっても大切な土地なんですね。
フォークロアの豊かな場所に惹かれます・・・。
おそらく伝承の叙情詩はカレワラだと思います。
カレリア地方はどうやらごくごく一部がロシアにも有るみたいで木造の正教会の教会が美しい所があると聞いています。
いつか行ってみたいです。
そうでした、カレワラ!
木造教会、いいですね。

ルーマニア人はロシアには、
ビザなしで行けるようですが、
日本人は難しいですものね・・・
いつか行けるといいです。
車でロシア経由で日本に帰ろうとか、
冗談では話すのですけどね。