トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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ハンガリー人の姓は面白い!

ハンガリー人と日本人にはいくつか共通点がある。
例えば、子供のころに蒙古はんがでること。
「~で、に、を、は」のような格助詞がつくこと。
そして姓名の順番、姓の後に名前がくることである。あの有名なリストも、リスト・フェレンツであるし、バルトーク・ベーラ、ケルテース・アンドラーシュ・・・。

ハンガリー人の姓には、いくつかのカテゴリーに分類される。

1.職業の名前
多いのは、サカーチ(料理人)、サボー(お針子)、コバーチ(鉄職人)、ファザカシュ(鍋職人)、アスタロシュ(家具職人)などである。
面白いのは、チズマディーヤ(長靴職人)、マダラシュ(鳥を飼う人)、パプ(牧師)、クルトゥー〈詩人〉、セーンエーゲトゥー(炭を燃やす人)。また、バーバ(産婆)なんというものも。
これを見ると、どんな職業があったのかがうかがい知れる。

2.人を表す形容詞
最も多いのは、ナジ(大きい)とキシュ(小さい)であるが、その他にもクベール(太った)、ショヴァーンカ(やせっぽっちの)、ケドヴェシュ(優しい)、ケシェルー〈苦い〉、セープ(美しい)、オコシュ(頭のいい)などもある。
またトゥーケーシュ(金持ちの)、ソポシュ(おっぱいを飲む)などもある。

3.色の名前
恐らく、髪の色からきたと考えるのが妥当である。
フェケテ(黒)、フェヘール(白)、バルナ(茶色)、スーケ〈金髪〉、ヴルュ(赤)、ズルド(緑)など。

4.動物の名前
ファルカシュ(オオカミ)、メドベ(クマ)、ローカ(キツネ)、サルヴァシュ(シカ)、ケセグ(川魚の一種)、カカシュ(雄鶏)。

5.民族の名前
オラー〈ルーマニア人〉、レンジェル(ポーランド人)、ネーメト(ドイツ人)、オロス(ロシア人)、トゥルク(トルコ人)、トート(スロヴァキア人)は、近隣の民族の名前である。タタール(モンゴル人)からは、モンゴル侵入の歴史の後がうかがえる。
さらに、エスニックグループ名は、セーケイ(セーケイ人)、サース(ザクセン人・・・ドイツ系の民族)、クン(今はハンガリー人の間に同化したクン族)。

6.男性名からとったもの
子供が親と同じ名前を受け継ぐ習慣については「名前の日」ですでに書いたが、父親の名前を息子が性として名乗る習慣もあったという。例えば、旦那の父親は、アンドラーシュであったから、旦那はアンドラーシュ・バーリント、息子はバーリント・バラージュ・・・という風である。
多いのは、フェレンツ、バーリント、アルベルト等である。

7.貴族の姓
ごくまれではあるが、貴族の名前も存在する。
エステルハーズィ、アルパードハーズィ等であるが、ハーズは家という意味であるから、「~家の」となるだろう。

8.可愛い名前
私の独断で可愛いものを挙げると・・・
アンジャル(天使)、カラーチョニ(クリスマス)、ボジョー(実)、チッラグ(星)、ロージャ〈バラ〉、タヴァスィ(春の)である。
さらにトゥンデールリゲティ(妖精の園)なんてメルヘンチックなものもある。

9.変な名前
可愛いもの、美しいものより圧倒的に多いのが変な名前である。
これはもう、冗談としか思えない・・・
シュケット(つんぼの)、シャーンタ(びっこの)、ウレグ(年老いた)ならまだよいが、ヴェーン(老いぼれの)ときたらひどい。
トルヴァイ(盗人)なんて、先祖の罪が気になるところだ。
ウルドゥグ(悪魔)は、まさにキリスト教徒にとって耐え難い侮辱ではないか。
コパス(ハゲ)は完全に悪口、フルチャはその名の通り、「変」である。
バカは兵士の意味らしいから、ハンガリー人には問題ないが、日本人の私としては避けたいところである。旦那がわりと平凡な姓でよかった。ちなみにシェレシュ(ビール職人)である。

そうしてこんなに変わった姓が存在するのか?
かつてザラーンという村で友人を訪ねたことは書いたが、旦那が家を探していたときのこと、友人の名前、職業そんなことを聞いても村人の反応は全くなかった。
そして誰かが「ああ、あのあごひげのことか!」と言って、やっと誰のことかわかったという。
きっとそんな風に、人の特徴をユーモラスに捉えたものから姓がおこるのかもしれない。

以上、私たちの知識によるものもあるが、タウンページの助けによるものも大きい。
この町だけでもこんなに沢山の面白い名前があるのだから、ハンガリー語圏全体ではもっと驚くべき情報があるに違いない。
タウンページでも語彙習得の役に立つことが分かったのは、新たな収穫である。

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Theme:異文化
Genre:海外情報

comments(2)|trackback(0)|文化、習慣|2008-04-02_15:46|page top

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母がマジャール人で苗字が『妖精の家』なので少し面白かったです!!私もトランシルバニアに行ってみたいと思います!!音楽だったらHARA大好きです!!
Re: タイトルなし
はじめまして、れんさん。
お母様がハンガリー人ですか。
Tunderhazですか、可愛らしい姓ですね♪

どうぞいつか、トランシルヴァニアへも
お寄りください!
またご訪問、お待ちしています。