トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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セントキラーイ村のお花畑

6月の、
とある夏日の午後。

いつものお昼寝のあとで、
息子を連れて友人のブラーガ宅へと向かった。

途中、アパートの脇で
淡い紫色のアカシアの花が満開だった。
このまま口をあけていたら、
甘い甘い蜜がしたたり落ちそう・・・と思ったら、
この紫アカシアには蜜がないらしい。

IMG_8264.jpg

花マニアの息子は、こんな満開の花を見て
じっとしているわけはない。
手にしっかり力をこめて、
枝を引きちぎった。

IMG_8266.jpg

かわいい木のかごに花を寝かせて、
友人宅のドアをたたく。
迎えてくれた子どもたちと、
玄関先でアカシアの花の蜜を吸って遊んでいた。

しばらくして、エンツィが電話で話をした後、
目を輝かせ、こう尋ねた。
「ねえ、これから村へ一緒に行かない?」

ブラーガの5人家族、
お客さま3人、そして私たち3人家族・・・
あわせて11人を乗せたキャンピングカーは、
セントキラーイ村の教会の脇を過ぎ、
ガタガタ音を立てて、
道なき道をひたすらに走った。

やがて、私たちは夕暮れ前の
原っぱの中にいた。

IMG_8287.jpg

この原っぱの真ん中で、
これから家作りをはじめようとしている
ブラーガ一家。
この野原すべて、
この見晴らしすべてが彼らのもの。

IMG_8319.jpg

緑の原っぱの中で、
ひと際目立って咲いているケシの花。
それは、まるで真っ赤なルージュを引いた
くちびるのよう。

IMG_8293.jpg

花もうつくしいけれど、
ふわふわの毛で覆われた大きなつぼみだって、
負けてはいない。

IMG_8303.jpg

大きなふくろが鈴なりに・・・
紫がかった先っぽからは、
まぶしいほどの黄色い花びらがこぼれる。

IMG_8335.jpg

もう、野いちごがこんなにも色づいている。
市場のイチゴよりもずっと小さく、
赤みもないけれど、まるで砂糖菓子みたいに甘い。
子どもたちは夢中で、
地面に目を見張って探しはじめた。

IMG_8317.jpg

黄色い花粉を体じゅうににくっつけて
すやすやと眠っているカナブン。
ピンク色の花びらに
きっとやさしく包まれるのだろう。

IMG_8315.jpg

この日、最後の太陽の光を受けた
平原は黄金色に輝く。
日が沈んだ後でも、
しばらくはその余韻でうす明るいまま。

sztkiraly viragok1


「 ママ、むらさきのタンポポだよ!」
大切そうに握りしめられた花束。
夢のようにやさしい、
むらさきと黄色の花束だった。

IMG_8332.jpg

虫たちのささやき声が満ちて、
ひんやりと風が肌を包み込む。
もう日が暮れてしまう。

私たちはキャンピングカーに乗り込んだ。
月と、星と、暗やみの世界を跡にした。

IMG_8336.jpg



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comments(0)|trackback(0)|自然、動物|2009-06-30_08:03|page top

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