トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

カテゴリー

FC2カウンター

カレンダー(月別)

07 ≪│2017/08│≫ 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

これまで書いた記事は・・・

全タイトルを表示

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Feed Me!

トランシルヴァニアへの扉  - Erdely kapuja-のRSSフィード

ブログ翻訳

ジプシー居住区の日曜日

日曜日の朝早く、
ふたたびジプシー地区へと向かった。

カトリック教会のミサが行われるというので、
めずらししく早起きをして待ち合わせ場所へやってきたのだが、
どうも時間を間違えたらしい。
すでに教会の中はいっぱいで、入れないほど。
仕方なく、ドアのところで様子をうかがった。

部屋の隅から、中を興味深そうに見つめていると、
前へ前へと促される。
カトリックのお祝いがあるようで、
小さな子どもからお年寄りまで
部屋の中は活気で包まれている。

IMG_8347.jpg

清潔感のある白い壁には、
イエスキリストの像や十字架があちこちに見受けられる。
正面に掛けられた絵画の中の聖人は、
心なしかジプシーのように浅黒く黒髪の人物のように見える。

IMG_8345.jpg

やがてミサが終わると、
花嫁衣裳のような白いドレスに実を包んだ
女の子たちがシスターのあとについて出てきた。

orkoi templom1

少女たちはしっかりと手を合わせて、
厳かに歩みをすすめている。

orkoi templom2

きれいに着飾った人たちが表にあふれ出る。
何人かの少女が私の姿を見ると、
写真、写真とねだってきた。

orkoi templom3

あっという間に子どもたちに囲まれてしまった。
身動きができずに困っていると、
約束の時間に会う予定だった
アニコーおばさんが遠くで呼ぶ声。

あわてて高い門の中へとすべりこんだ。
その中庭には白いドレスの花嫁と、
黒いスーツの花婿がずらりと一列に並んでいた。

IMG_8364.jpg

orkoi templom 4

やがてシスターたちが、
次々にお祝いのケーキを運んで、
子どもたちに手渡す。

IMG_8375.jpg

かんかん照りの日差しの下、
乾いたアスファルトに映る白いドレスの少女たちと、
白衣のシスターたち。

IMG_8377.jpg

子どもたちへと注がれる
その献身的な愛情は、すぐに見てとれた。
母親のようなあたたかなまなざしで
お世話をしている。

IMG_8379.jpg

正装した子どもたちが帰っていくと、
今度は数人の男の子たちが集まっていた。
耳に紙の飾りをつけて、
何が始まるのだろう・・・・。

誰かがドラム缶を持ってきて
タイコ代わりにしてたたき、
ハンドクラップや口でリズムを鳴らしはじめた。
もう音楽はこれで十分。
ジプシーダンスが始まった。

チョッキ姿の少年は、
指でリズムを刻みながら、
飛んだり、はねたり、ステップを踏んだり・・・
その身軽な物腰と
目にもとまらぬスピードには、
思わず目を見張った。

IMG_8402.jpg

orkoi templom7

orkoi templom5

たった一人ですばらしいショウを見せてくれた少年に、
「 カッコいいわね!
 誰から習ったの?」と聞くと、
「 お父さんだよ。」とまだ肩で息をつきながら答えた。

そう、実はここウルクーは
ジプシーのフォークダンスで有名なところ。
夏には、民俗舞踊の講習会が開かれるほど。

「 あなたの名前は?」
「 ・・・・・・。」
なんだかよく聞き取れなかったので、もう一度たずねる。
「 ロッキー。」

ああ・・・
ジプシーは、ハリウッド映画の影響を受けて
名前をつけるとは聞いていたが、
本当のようだ。

帰り道に、アニコーおばさんと話をした。
「 私はもう5年も、シスターたちにハンガリー語を教えているのよ。
  もちろんボランティアで。
  彼女たちは、私たち教師よりももっと
  ジプシーの子どもたちと深く係わっているのだから
  本当に偉いわ。」

肌の色も国籍もさまざまな女性たちが、
この小さなジプシー地区の子どもたちと生活をともにしている。
学校からは知識を、
教会からは愛情を受けて
少しずつ変化が生まれはじめている。


トランシルバニアをあなたの心に・・・
              クリックをお願いします。
にほんブログ村 海外生活ブログ 東欧・中欧情報へ

ヨーロッパ在住の日本人によるブログ


スポンサーサイト

Theme:ルーマニア
Genre:海外情報

comments(0)|trackback(0)|ジプシー文化|2009-07-05_22:10|page top

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

コメントの投稿

非公開コメント