トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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「流浪ジプシー」を訪ねる旅

7月1日。
きりのいい日付で、旅がはじまった。
ジプシーを訪ねる旅、
私の住むコバスナ県では見られない
美しい衣装を着、ロマ語を話す
「流浪ジプシー」を探しにトゥルグムレシュへと向かった。

コバスナ県とハルギタ県の境は、
国定公園となっている。
村が途絶えると、あとに続くのは丘だけ。

mezei ut

煙が立ち上がっているのを見つけて、
車を止めて探索すると、
かまどで何かを焼いているようだ。

この辺りの家の内装に使う、
漆喰を作っているところ。
オレンジがかった石を燃やすと、
白い塗料になる。
私たちも家作りの参考に、値段を聞いておいた。

ciganyi falvak 061

並木が美しい道。
ここからはアスファルトは姿を消し、
砂利道の上を車はゆっくりと走る。

あたりには、原っぱに寝そべるウシや
ヒツジたちが見られる。
時が止まったかのような、のどかな風景。

kopjafa 652

原っぱで、お昼ご飯。
食べながらも、息子は花や虫が気がかりの様子。
草のにおい、虫の羽音、
小鳥のさえずりを聞きながらの食事。

ciganyi falvak 063

空くんも、きれいなお花を見つけて大喜び。
紫と黄色が、なんて鮮やか。

kopjafa 653

やがてガタガタ道を越えると、
丘の合間に可愛らしい村がいくつも見えてくる。

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セーケイ・ウドヴァルヘイ(オドルヘイ・セクイエスク)を過ぎる。
通りを行きかう美しいジプシー女性のスカート、
村の民家に干された緑や赤の洋服を見ると、
思わずむねが高鳴った。



コロンドという陶芸で有名な村に差し掛かったとき、
村の通りをあるくジプシー女性の美しさに目をとられ
急に車を止めたい衝動に駆られた。
「 止まってみましょうか?」と尋ねながらも、
すでにハンドルを横に切っていた。

車を寄せてみたはいいものの、
雑草で覆われた溝に気づかず
「 ガタン!」と音を立てて車が傾いた。

突然のことに呆然としていると、
黒いハットをかぶったジプシー男性の群れが
走りよってくる。
一言も声を発しないうちに、
彼らは車の周りを取り巻き、
どう救出していいか話し合っていた。

「もう、写真どころじゃないわね。」とつぶやく
YUUMIさんにハンドルを預けて、旦那と外へ出る。
あるジプシー男性が、
「 後ろから押すから、
 はやくエンジンかけて。」とせかした。

非常事態に、5、6人の男手で車を押す。
「 ほら、ハンドルもっと左!」
などど声が行きかう。

やっとのことで、車が浮かび上がって
元の道へと戻ってきた。
「 どうもありがとう!」と大喜びで叫ぶ。
車のトランクに買い込んでいたものの中から、
ワインのボトルとチョコレートを取り出して、手渡した。

すると、がめついジプシーのおばさんが
「 私、まだもらってないわ。」といい始め、
くれ、くれコールが起こった。

気まずい雰囲気に、大慌てで車に乗り込む。
エンジンをかけたら、
今度は後ろのトランクを開ける音。
「・・・まさか、物がとられた?」とドアを開けて、
うしろを見る。

すると、誰かが中にワインのボトルを戻していた。
もう一人の男が、
「 大丈夫。俺たちは、泥棒じゃないから。」と笑っていった。
トランクの中をざっと調べると、
大丈夫のようだ。
「 なんてこった。」と旦那は、
怒りのせいか表情が硬くなっていた。

ほっと、安心すると
急におかしさがこみ上げてきた。
「 これ、写真に撮ったらよかったですね。」というと、
「 あんな状況で、カメラ出して撮ってたら、
  きっとムカついたでしょう。」とYUUMIさん。

道はやがて、都市マロシュ・ヴァーシャールヘイ(トゥルグ・ムレシュ)へと
続く大通りと合流した。
田舎道を走った約5時間の旅も終わり、
私たちは友人のすすめる
初対面の家族のもとへと向かった。




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comments(0)|trackback(0)|ジプシー文化|2009-07-25_14:58|page top

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