トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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ドボイ村、秋の遠足

あたたかな秋の午後、
私たちはドボイにいた。
まだ初雪がくる前のこと、9月の終わりのことである。

宮崎からのお客さまがみえたので、
枝にサロンナ(ベーコンの脂身)を刺して、薪で焼く。
私の庭で、ワイルドな昼食会。

うつくしいドボイ村からの眺めを見せたくて、
丘の斜面めがけて出発した。
村はずれで、ジプシーの子どもたちに出会うと、
いっしょに連れて行ってとせがんできた。

結局、いっしょに遠足に行くことになる。
「 ねえ、この前とった写真はどうなった?」と聞いてくる。
夏に遊びにきた、台湾人の友達が撮ったもののことだ。
今年の夏からお客さまが多かったので、
すぐには誰のことか分からない。

男の子たちは、馬に乗って
アクロバットな芸も披露する。
さすがにジプシーの子どもたちは、たくましい。

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少し歩いただけで、もう村が目の下に見えてきた。
まるで守られているかのように、
森のなかにひっそりとたたずむ村。

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蒼い空に、
ローズヒップの赤がまぶしい。
野生のバラからとれる、この実は
ビタミンCが豊富で冬の大切な食料である。

IMG_3472.jpg

その真っ赤な実を摘みはじめると、
子どもたちはすぐに手伝ってくれる。
「 これ、何に使うの?」
「 お茶をね、作ろうと思うの。」
トゲに気をつけながら、取らないといけない。
カメラ・ケースの中は、
すぐに鮮やかな赤でいっぱいになった。

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女の子たちは、私とNさんの間を行ったりきたりしながら、
手をつないだり、腕を組んだりする。
恥じらいとか、照れというものはないから、
あっという間になじんでしまう。

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体格は5歳の息子と同じくらいなのに、
やせ馬を使いこなす男の子。

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馬の背をたたいて、
丘の上まで猛スピードで駆け抜けて行ってしまった。

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もう、ここは丘の上。
やわらかくカーブを描いた地面は、
あたたかく包み込むようだ。
秋のにおいと色を、からだいっぱいに感じる。
遠くのほうに、小さな村も見られる。

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さえぎるものがない広い台地、
ここは最高の乗馬場。

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言葉も通じないのに、
ジプシーの少女たちと仲良しに。
「 ほら、あんまり引っ張っちゃ、駄目よ。」
感情がストレートな彼らには、
こちらもストレートに返さなくてはいけない。

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もう、お隣のお姉さんのように
こき使われるNさん。

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やせ馬の上に、子どもたちが息子を乗せてくれた。
「 馬から落ちたら、大変。」と
過保護心がはたらきそうになるが、抑える。
たくましい彼らを見習わないといけない。

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いたずらっ子のジュジャが、おんぶする。
「 今度は、俺の番。」と男の子も。
泣き笑いをする、可哀相な息子・・・。

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「 もう、この先は行かないほうがいい。
 クマが出るって、お父さんが言ってた。」と男の子。
「 そう?こんな日中に?」と聞くと、
そうだという。
ドボイ村の奥には、深い深い森が広がっている。
夜な夜な、クマが村を徘徊するというのは本当のはなし。
では、引き返そう。

帰り道、
みんなが楽しそうに並んで笑う。
ジプシーの子どもたちに振りまわされながらも、
ここちよい秋の遠足をプレゼントしてもらった。

IMG_3546.jpg

「 ほら、キレイでしょ。」
大きな葉っぱがかぶさった枝を、
もって来てくれた少女。
燃えるような赤の葉っぱが茂っている。

IMG_3555.jpg

この秋の赤は、
今でも私の家で燃えつづけている。
オレンジ色の陽を浴びながら、
丘を歩いた夕方を思い出させるように。




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comments(0)|trackback(0)|セーケイ地方の村|2009-11-03_14:51|page top

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