トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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アールコシュの郷土博物館

日曜の昼の鐘の音をきいてから、
ふとアールコシュへ行こうと考えた。

一年半前のこと、
ヨーロッパの古いものをこよなく愛する
貝戸さんご夫妻を連れて、
アールコシュの博物館へ行こうと計画したが、
中止となった。

今回は、秋の気配の忍び寄る季節となった。
のどかな村を散策しながら、村の中心を目指す。

Arkos2010 192

村の中心にある城砦教会の壁を見たら、
左の小道へと入る。
アールコシュ郷土博物館の館長は、
村に住む青年ゾリである。

ちょうど収穫の季節、
秋には村では何かと仕事が多い。
それ自体が骨董品のような器具は、
リンゴを切り刻むためのもの。

Arkos2010 198

「 これは、パーリンカになるんだよ。」
熟成させたリンゴや洋ナシやブドウ、プルーン、
あらゆる果実を混ぜ合わせて蒸留させる。

例えば弁護士や医者などにこれで支払うと、
あらゆる物事を解決できるそうだ。
ここでは、パーリンカが物を言う。

Arkos2010 201

ここでも、家を建設中。
どこかの村から収集した古い門。
鳥の頭から植物がのび、
花が開いている。
メルヘンチックなハンガリー独特の動物文様。

Arkos2010 207

城砦教会は、戦火にまみれた
ここトランシルヴァニア地方の各地に見られる。
分厚い壁をもつ城壁が、教会をぐるりと囲むように作られた。
人々は教会に立てこもり、敵と戦った。
この石ひとつひとつが、
歴史の証言者である。

Arkos2010 208

トランシルヴァニア発祥の宗派、
ユニタリウス派の教会。
中の赤い刺しゅうは、
トロツコーと呼ばれる手芸で有名な村から贈られたという。

Arkos2010 214

4つの砦のなかの一つは、
アールコシュ郷土博物館として
多くの来客の目を楽しませている。

Arkos2010 211

EUの補助によって、
ゆっくりと城壁の修復も行われている。
少し急な階段をゆっくりと上ってみよう。

Arkos2010 244

城壁の、古い見張り窓は必見。
子供ひとりがすっぽりと納まるほどの大きさから、
外へ向けて小さく作られている。
ここから遠くの敵を見張っていた。

Arkos2010 220

ゾリが10年かけて集めた、
総数5000をこえる古いもの。
特に鉄のアイロンコレクションが自慢のようだ。

Arkos2010 226

曲線の美しい鉄の白鳥は、
ランプのよう。

Arkos2010 221

小さな展示室にもかかわらず、
機織も飾られている。
布を裂いて、横糸にして織った、
裂き織りは今でも民家のじゅうたんとして使われる。

Arkos2010 229

「ここだよ!」
教会の秘密の入り口を登って、
腰掛けるふたり。
野ばらがこんなに高いところまで這ってきている。

Arkos2010 232

丸い窓に腰掛けると心地よい。
中世の壁に囲まれた教会が
村人たちに与えた安心感というものが
分かるような気がした。

Arkos2010 243

教会の外へ出ると、
今日一日の曇り空がうそのように
夕暮れ時のオレンジ色の太陽の光が降りかかる。

Arkos2010 249

ゾリの家のダリアの花も、
オレンジ色に輝く。

Arkos2010 252

セントジュルジの隣村、アールコシュ。
古く美しいものを愛する人たちの手で、
博物館は教会とともに守られていくだろう。

Arkos2010 254




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comments(6)|trackback(0)|セーケイ地方の村|2010-10-06_05:16|page top

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パーリンカ?食前酒?
パーリンカはどんな香りなのでしょうか。
ケーキ作りにも使われそうですね。
なんでも自動化の日本よりたくましいですね。
人力こそ究極のエコですね!
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
食前酒でもあり、酒盛り用でもあります。
パーリンカは、
プルーンやアンズ、リンゴやブドウなど
果実を蒸留させて作る、お酒です。
二度蒸留させるので、
純度の高い、そしてアルコール度の高い
お酒ができるそうです。
こちらはお酒は強ければ強いほど
上質のものとされています。

香りは果実の甘い香りですが、
私などは匂いをかいだだけで、もう涙が出そうです。
ケーキにはあまり使われませんね。

こういう古い器具を日常に使うところが、
ここのセーケイ地方らしさです。
新しいもの、便利なものに頼らず、
本当にたくましいです。
Re: No title
霧のまちさん、
私などは普段は町に住んでいますから、
微妙な季節の移り変わりに気づかず、
町から出るたびに驚かされるんです。

空気も冷たく張りつめ、
心なしか植物の色も深くにごったように見える。
この秋こそ、トランシルヴァニアらしい季節だと思います。
どの季節も独特の美しさを見つけて、
楽しみたいですね。

古いものを大切に、
今ある生活に生かす。
ここの人たちから学ばないといけないと思います。


パーリンカ
コアントローのようなイメージもってましたが、全然違うようですね。でも、ちょっと、飲んでみたいですね。私も、口に入れるまでは自信がありますが、喉をとおるかどうか…(笑)

さて、ご夫婦、すごい身長差ですね!
奥様が小さいのでしょうか、ご主人が長身なのでしょうか…
いずれにしても何かの物語に出てきそうなご夫婦ですね~♪
Re: パーリンカ
パーリンカは、
アルコール度数が40~50度ほどはありますよ。
村では、朝一番に食前酒として飲んでいます。
食欲増進の薬だそうです。

プレッツェルの貝戸さんご夫妻、
奥さんは小柄でご主人さまは長身です。
まだお若いのですがしっかりしていらして、
何しろとても可愛らしいお人柄なんです。
本当に昔のお話に出てきそうな、
心優しいお二人です。

こちらでも日記がご覧になれますよ。
http://blog.pret-zel.com/