トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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過ぎてゆく日本の夏

7月に私たちが下り立ったのは、
梅雨の終わりの東京だった。

肺にどっしりと圧迫してくる空気と気だるい暑さ。
高い建物が立ちならび、アスファルトが敷き詰められた都心部では、
新鮮な空気を味わうこともできない。
息子は、ビルの入り口に何気なく置いてある壺の中に、
ちいさな蚊の幼虫を見つけては、ペットボトルに入れて飼っていた。

ちょうど大阪に移動する日に、台風がやってきた。
やっと空気が涼しくなったかと思うと、
今度はセミが一斉に鳴きはじめた。

japankialliras2011 419

久しぶりに聴くセミの大合唱に驚き、そして圧倒された。
大気を震わさんばかりに、
もの凄いパワーが体全体に伝わってくる。
短い命をありったけの叫びに変えて、
子孫を残して尽きていく。
夏を象徴する小さな命。

japankialliras2011 369

宮崎ではお気に入りの場所を見つけた。
近所の大木に、カブトムシやクワガタムシの溜まり場があった。
木を揺らすと、上から昼寝をしていた黒い虫たちが
雨のように降ってくる。
こうして、息子の遊び相手には事欠かなかった。

miyazaki 225

空にたくさんの星は見られないが、
夏の夜には無数の星を降らすことができる。
一瞬の光の筋が、
本のひとときだけでも日常を明るく照らしてくれる。
私たちは、幾度ともなく花火を見た。

miyazaki 183

お盆を迎えるのは、4年ぶり。
家に帰ってくるご先祖さまを迎えるために、
軒先で火を焚き、部屋の中では香をたき、
色とりどりの花やお菓子を添える。
お寺でもらった五色の紙は、ご先祖が乗って帰る舟だという。
15日の夜に、送り火とともに燃やしてしまう。

miyazaki 155

「赤とんぼの背中に、死者の霊がのって帰っていくんだよ。」
誰かがそういった。
本当にその通りだった。
お盆が終わると決まったようにして、
赤とんぼが田んぼを縦横に行きかうようになった。

miyazaki 289

九州山脈のふもとに、お参りをしようと母が言った。
空に切り立つ山々をいくつも越えていくと、やがて視界が開けて高千穂が見えた。
それは、まるで天空都市のようだった。

かつて世界が真っ暗になったとき、
神々が集まって、太陽神アマテラスを誘いだそうと相談をした所。
黒々とした洞窟、白く輝く清流、
川の流れる音と静けさが身にしみた。

miyazaki 345


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comments(2)|trackback(0)|その他|2011-08-30_20:29|page top

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No title
日本では本当にいろんな経験をされましたね。
私たちが 転んでも出来ないような体験・・・
息子さんも いったいどんな形にして 経験を
宝物に変えて行かれるのやら・・・。
喜界島も すごいですね~。
アダンの実ってそんなに大きいんですね~。
Re: No title
霧のまちさん、
今年は日本を旅して周り
ほんとうに充実した夏休みでした。

ささやかな日本の夏らしい楽しみが、
今の私にとってとても新鮮でした。
お盆でご先祖様の霊を迎えることも送ることも・・・。
息子には、日本の自然や文化を肌で感じて、
自分の物としてほしいです。

喜界島のアダンの実、
美味しそうなのですが食べられないのが残念ですね。
田中一村の絵で見た感じとは違って、
実際はもっと野性味を帯びた色、形でした。

しばらくは家でゆっくりなんて思っていましたが、
今週末もさっそくカロタセグに旅することになりました。