トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

カテゴリー

FC2カウンター

カレンダー(月別)

05 ≪│2017/06│≫ 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

これまで書いた記事は・・・

全タイトルを表示

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Feed Me!

トランシルヴァニアへの扉  - Erdely kapuja-のRSSフィード

ブログ翻訳

宮崎のハワイアンキルト展へのご招待

毎年五月のこの頃に、恒例のハワイアンキルト展示会が開かれる。
宮崎の県立美術館が創業して以来、今年で13回目だ。
今年は桜をバックに、さわやかで女性らしいやさしさのある作品が招待状になっている。

県民ギャラリー08

母は、宮崎で17年パッチワークキルト、中でもハワイアンキルトと関わってきた。
南国宮崎の環境にぴったり合ったハワイの手芸が定着させるのに、長い月日を費やしてきた。

ハワイアンキルトの魅力は何といっても、植物文様の曲線が絡み合う、生命的な力強さ。そして、南国ならではの明るい色彩。
始めはハワイの伝統的なパターンをそのまま使っていたが、だんだんとオリジナルのデザインが生まれてきた。

ハワイアンキルトのデザインが起こるさまは、まるで手品のようである。
大きな布を半分に、そしてまた半分、また半分・・・と八分の一の直角三角形に折って、その布に直接デザインを書き込む。
デザインのインスピレーションは、二枚の布の組み合わせ、そしてモチーフとなる植物を決めることから始まる。デザインが決まると、布に直接ハサミをいれる。そのハサミが生命を吹き込まれたかのように曲がりくねり、あっという間に布が裁断される。
母にとって、鉛筆の線はいわば下書きであり、ハサミの描く線こそがデザインそのものなのだ。
恐らくこれは、何100、何1000枚という布を切った熟練の技なのだろう。

そして布を広げる。
ベースの布の上に、デザインされた布をのせ、8分の一、4分の一、二分の一・・・そして全展開されたときには、あまりの驚きに声が上がるという。
このデザインされたものと、偶然的に起こる、柄同士の線や色の重なり合いが一緒になって、面白い作品が生まれてくる。

ここからは、端をアップリケという技法でただひたすら縫っていくのみ。
すべてを縫い終えたら、今度は中に綿を挟み、キルティングと呼ばれる作業に入る。上布、下布、綿、裏布の何重にもなった分厚いふとんのようなものを細かい針目で縫っていくのだ。
二メートル正方形のもので、約一年かかる作業だ。

「どうして、こんなに根気の要ることを何年も続けていけるのだろう。」
と不思議に思うかもしれない。
一日一月一年という時間の積み重なりが、一つの作品という形になってしっかりと刻まれる。
ほとんどが主婦であるから、形に残らない作業を仕事としているものにとって、何かを残すということがどんなに価値のあることか。
ものを買うのは簡単であるが、世界でただ一つ自分のために、または家族のために作るものはお金で買うことのできないものである。
そんな思いから、こうした作品たちは生まれてくる。

コットンピアス展示会は、宮崎県立美術館、県民ギャラリーで5月14日~18日まで開催されている。ぜひハワイアンキルトの大きな作品に包まれ、手のぬくもりを感じていただきたい。
50人近くの女性の作品のパワーに圧倒されるのも無理はない。一年分が50集まると、それは50年分の重みなのだから。

m08コットンピアス展039

m08コットンピアス展003







スポンサーサイト

Theme:ハワイアンキルト
Genre:趣味・実用

comments(2)|trackback(0)|その他|2008-05-15_07:16|page top

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

コメントの投稿

非公開コメント

本日はありがとうございました。
素敵なお母様にうっとりしています。お店の方のブログに載っていました宮崎の教室もとても素敵で、こちらの作品にも驚いてしまいました。凄い作品です!手の技と言うべきか、画像からもエネルギーがみなぎってきます。私もこのエネルギーを頂いて、作品作りに励みたいと思います。
こちらこそ、ありがとうございます!
IINN4さん、こんなところまで見てくださって本当にありがとうございました!

ハワイアンキルトの作品からエネルギーを感じていただけて、嬉しく思います(きっと、母も喜びます)。

母の創作は、きっと厳密な意味でハワイアンキルトではないと思います。もうそれだけ、宮崎に根付いたキルトになっています。

もう歳なので、ハンドキルトは難しく、ミシンに移行してきていますが・・

大阪でもお教室をしていますので、いつか遊びにお越しください。
天王寺のABCクラフトで毎月月末に、お教室をしています。谷崎えり子です。