トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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トランシルヴァニア春の味覚

この寒いセーケイ地方にも、奇跡のように春が訪れてもう二ヶ月にもなる。
冬には、市場に並ぶ野菜はおおよそ
1.じゃがいも
2.にんじん
3.タマネギ
4.キャベツ
だけであったのが、色とりどり選り取りみどりになった。

この地での春の味覚は「クマのタマネギ」である。
山菜というほどのものではないが、栽培ではなく採集しているようだ。よく市場でジプシーが売っている。そしてシーズンが短いので、見逃すと大変だ。
形は、そうスズランの葉っぱに良く似ている。スズランの葉っぱは毒なので、気をつけないといけない。

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この「クマのタマネギ」面白いのは、味がニンニクに似ていて、日本人に馴染み深い「ニラ」を思わせる匂いと風味である。だから肉料理や魚料理にも合い、卵とじにしても美味しい。ただニラと違うのは、葉っぱが柔らかいので食べやすいことだ。
どうにかして栽培できればいいのだが・・。

今年初挑戦したのが「モミの実シロップ」作りである。
モミの木についている先の尖った緑色の実、これを手で押しつぶすと爽やかな木の香りとともに緑色の汁が出てくる。これを集めて、砂糖漬けにしたものだ。咳止めになるらしい。

或る日の夕方、町外れの森のほうへ出かけた。
モミの木を見つけては、枝をたぐり寄せてこの小さな緑色の実を採集した。ただしシロップを作るには、膨大な量が必要である。
ほとんどは木が高すぎて届かないので、断念することが多かった。ある時、旦那が私を肩車して取る方法を思いついて早速実行。私は2m以上の高さになり、軽々と高い木の枝に手を伸ばし、手当たりしだい実を下に落とした。そこで息子が実を集める。親子三人の努力によって袋いっぱいのモミの実をあつめることができた。

そしてできたシロップの味は・・・・
まるで上質のリキュールのような香りの高さ、味の濃さである。咳止めとしてではなく、病み付きになりそうな春の味わいであった。

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村にあるおばあちゃんの家に咲いている「レバルバラ(英語ではルバーブ)」も忘れてはならない春の味覚だ。面白いのは、この茎の部分を使うことだ。フキのような太い茎で、うす赤い色をしている。

Img_2388_convert_20080602184706.jpg

この皮を薄くはいで内側の緑色の部分を鍋にいれ、砂糖と一緒に煮る。するとすぐに柔らかくなる。
気になる味は・・・かなり酸っぱいが甘くて癖になる味だ。この甘酸っぱさは、冬の間ビタミンC不足の体にはたまらない。
いつか機内食にも、このルバーブのケーキが出たことがある。ヨーロッパではポピュラーな植物のようだ。

そして最後に「ボッザ・ジュース」である。
最近やっと花が開きかけたのだが、低木の木になるお花である。色はクリームがかった白色で、香りが甘くて強い。このお花を集めて水につけ、レモン汁と砂糖を焦がしたものをかけて3日ほど置く。すると薫り高い、爽やかな甘い飲み物になる。

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このボッザ・ジュースなぜ日本にはないのだろうと悔しくなるほど、その味はたとえようがないのだ。ここヨーロッパでは、野生といってよいほどどこにでも見られる木だから。
ルーマニアでは昔、あのFANTAに期間限定のボッザ味があったほどだ。これも他のFANTAの味に比べると格段に美味しかった。どうして日本で発売しないのだろう・・・。

季節の味を先取りするこの楽しみは、日本でもトランシルヴァニアでも同じである。

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*訂正・・・「モミの実」と書いたものは、どうやら新芽のようです。

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Theme:東欧
Genre:海外情報

comments(0)|trackback(0)|トランシルヴァニア食文化|2008-05-25_05:04|page top

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