トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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9年前のこと

ブダペストの留学生活が半分すぎたころ、
思いがけず天からの授かりものをした。

自分の体の変化にようやく気づいたときには、
小さな生命はすでに大きな躍動をもって歩きはじめていた。
部屋の空気を揺るがさんがばかりの
大きな鼓動をはじめて聞いたときは、
涙があふれて止まらなかった。

クリスマス前にはウィーンに留学していた友達を訪ね、
年末年始をトランシルヴァニアで過ごし、
1月にはチュニジアへ新婚旅行をして、
最終月を迎える前まで学校や図書館へ・・・。
大きくなるお腹とともにあちこちへ動き回った。
お腹の中の子どもは、そうした大移動を楽しむかのように
どこへ行っても変わらなかった。

そうして出産についての知識は何ももたないまま、
4月のその日を迎えた。
朝、出産の兆候があらわれて慌てて病院に駆けこむ。
陣痛がおこらず、ベッドに横たわり読書に更けこんだり、
旦那と病院の裏庭を散歩したりしてのんびり過ごしていた。
隣の部屋で、陣痛に苦しむ声が次第に大きくなっていき、
ついに生命が誕生する瞬間まで耳を澄ましていたこともあった。

やがて夜がきた。
点滴によって引き起こされた陣痛が次第に大きくなっていったころ、
表では年に一度のお祭りの花火の音が鳴り響いていた。
陣痛が起こってから3時間と少しで、
息子が誕生した。

その二日後に、私の誕生日がきた。
真っ白で無機質な病室で子どもを抱き、
すごした入院生活は、最高の思い出となった。
病院から出ると、5月の芽吹いたばかりの
初々しい緑が目にまぶしくて仕方がなかったのを覚えている。

9年前の10ヶ月間がしきりに目の前によぎる。
あれから、年をたくさんとり、
再び迎える出産はどのようなものになるだろう。








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comments(7)|trackback(0)|その他|2013-02-04_22:48|page top

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No title
わああ!おめでとうございます!久しぶりにブログみたらびっくりでした。にぎやかになりますね^ー^
No title
女性にとって出産は特別なものですね。
その時は何気なく暮らしていても 後になって思い出すと
掛け替えの無い日々。
私のように もっと年数を経ても やはり思いは同じです。
辛いと言える出産や子育ても たぶんそんな柔らかな記憶が
あってこそ報われるのかも知れませんね。
Re: No title
成合さん、ご無沙汰しています!
次に帰るときには、小さな子が増えていると思います。
宮崎でのご活動、がんばってくださいね!

ご無沙汰してます。
久々にblogを拝見したら、嬉しいしらせ。
おめでとうございます。
最近クラニオセイクラルセラピーでよく母子や妊婦さんのお手当てをしてます。
優しいタッチで芯から緩んで気持ちいいですよ~
ベイビーによろしく。
Re: タイトルなし
Tomokoさん、お久しぶりです。
母子や妊婦さんに関わっていらっしゃるのですね。
いつか、お話を伺えるのを楽しみにしています。
もうすぐ7ヶ月になります。
今年の秋か冬には、赤ちゃんを連れて展示会になりそうです。

赤ちゃんに会えるのを楽しみにしてますね!
そういえば、ルーマニアては伝統的なおんぶや抱っこの仕方などありましたか?
最近スリングやへこ帯の使い方や民族による違いなどの話を聞いたのですが、興味深いです。
Re: タイトルなし
SatoTomokoさま、
ルーマニアでは抱っこはあっても、おんぶはされないようです。
伝統的にはポーヤといって、
細長い木の桶に赤ちゃんを入れてぐるぐる巻きにして、
村のお母さんが仕事の合間に足で揺らすというのを聞いたことがあります。
モンゴルでも、やはり赤ちゃんを巻くのだそうですね。
民族による子どものふれあいの違い、ほんとうに興味深いです。
今年の秋か、冬に赤ちゃんを連れて展示会ができるといいです。