トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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ジョフィとアサカ

ブラーガ一家が帰ってきた。
一年前からハンガリー西部の村に引っ越していたのが、
よそに出て初めてホームシックにかかったという。
一番乗り気だったはずの母親のエンツィは、
セーケイの風景や食べ物、人々が恋しくて仕方がなかったと話した。

いつか、冗談混ざりで
「次の子どもが生まれる時には、同じ時期になるといいわね。」
と話して笑っていたのが、ついに本当になった。
4人目の子ども、ジョフィが生まれたのは6月のはじめ。
予定より一週間遅れて、ハンガリーのショプロンの病院で
一時間半というあっという間の出産だったそうだ。
それから、ちょうど二週間目にアサカが生まれた。

IMG_8186.jpg

子どもが大きくなるのを待って、
8月の終わり、キャンピングカーに荷物をいっぱいにして
大家族が帰ってきた。
ご主人のボティの実家の庭で、
ゆっくりとコーヒーを飲みながらおしゃべりが弾む。
いつでもゆったりとマイペースで、まったく焦りや疲れを感じさせない。

息子も親友タシとの再会を、今か今かと待ちわびてきた。
この日の前は、楽しみで仕方がなくて、夜も眠れないほどだった。
「タシとタイキのように、
ジョフィとアサカもいい友達になれるといいね。」
皆が見守る中で、初めて対面するふたりは、
相手のことなどお構いなしにただ小さく手や顔を動かすだけ。

IMG_7655.jpg

夏のりんご畑で、週末を過ごすこともたびたびあった。
だんだん意識がはっきりしてきて、
体もぐんぐんと大きさを増していく。
将来、庭を元気に駆け回る姿を想像しながら、
二人の成長をみなでいっしょに見届けていた。

IMG_7803.jpg

秋になると同時に、一家は村に移り住んだ。
町から20キロ離れたところの村にエンツィの両親が家を買い、
自分たちの家ができるまではそこで暮らすことに決めたようだ。
10月のはじめには、寒さで家の前のくるみの木の葉が一気に落ちた。

IMG_8457.jpg

村ではすでに暖房が不可欠。
蒔用の丸太の山で、子どもたちが遊んでいる。
家の中はまだダンボール箱でいっぱいだが、
子どもたちの明るい笑い声が絶えない。
「引越しはこれで何回目?」と尋ねると、
ボティが自慢の口ひげをひねって
「結婚してから、これで8回目かな。」と答えた。

IMG_8466.jpg

ジョフィは、いつも微笑みながら、
大きな蒼い瞳をくるくると動かしている。
3人の兄弟が代わるがわるやってきては、
ぎゅっと抱きしめ、何度もキスをする。
「いつも皆がこうするから、
すぐに起きてしまうのよ。」と困ったようにエンツィがいう。

zsofi asaka1

雪がちらつく天気になったので、
綿の入ったスキースーツを着せた。
赤ちゃんを、まるで蚕のように何重にも着込ませて、
雪の上をソリで引いていくのがこちらの習慣。
はじめて迎える冬は、どのように映るのだろうか。

IMG_8492.jpg

ボドクの雪山を遠くに見渡す、村はずれの原っぱ。
ここに新しい住まいを作る予定にしている。
生活の拠点がどこにあろうと、
家族は変わらず幸せそうだ。
いっしょにいるだけで、その幸せを分けてもらえる。
ブラーガ一家の、新しい生活を見届けたい。

IMG_8121.jpg
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Theme:海外の子育て
Genre:海外情報

comments(2)|trackback(0)|ルーマニアの育児|2013-10-15_04:53|page top

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No title
何度見てもステキな村ですね~。
アサカちゃん 大きくなられましたね。 大樹くんそっくり!!
ゆっくりと流れる時間の中で 自由に育つこと・・・今の日本に
一番欠けている環境です。
子供は 絶対に自然豊かな土地で育つのがいいです。

また 親がそれをBESTとして子供に示す態度も必要でしょうね。
再び、日本で展示・講座を持たれること、素敵です。
ご盛況を願っています。
Re: No title
霧のまちさん、いつもどうもありがとうございます。

朝歌は、生まれた時の顔も息子にそっくりでした。
若い人には物足りない町かもしれませんが、
町の中心はベビーカーをひくお母さんでいっぱいです。
子どもを育てやすい環境に住めるというのは幸せだと思います。
(ブカレストに所用でいったときは、
赤ちゃん連れが珍しいのかメトロの中で注目を浴びました。)

あと一ヶ月で帰国となります。
今回は生後半年の娘と二人旅となるので、心配もありますが・・・。
無事に帰国して、展示会、ワークショップなどと忙しくなりそうです。

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