トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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トランシルヴァニアから東京、そして九州へ

帰国の準備やTV取材で、目まぐるしく過ぎていった6月の上旬。
指折り数える暇もなく、ついに出発の日がやってきた。
早朝6時に我が家を出て、
友人ボティの運転でカルパチア山脈を越えて、
ブカレスト近郊の町オトぺ二へ。

ボティがいつものようにのんびりとコーヒーをすすっている間に、
子供たちの旅行保険の手続きなどを済ませていたら、
あっという間に10時を過ぎてしまった。

今回は、10歳の息子と1歳を目の前にした娘を連れての帰国。
システムの不具合でチェックインが長蛇の列。
歩き始めた娘はその辺をちょこまかと動き続けて、
目を離すと何をしでかすか分からない。
頼りの息子も、久々の日本への旅を前に浮き足立っている様子。
ようやく飛行機に乗ったときは、予定時刻を40分ほど過ぎていた。

初めてのローマも、真昼の日差しを浴びただけだった。
小さな飛行機はだだっ広い空港の真ん中に止まる。
タラップから降りて、バスでの移動。
先ほどから、時刻が気になって仕方がない。
予定では1時間半の乗継時間のはずが、
ターミナルに着いたころは25分しか残されていなかった。

思った通り、セキュリティーチェックも長蛇の列。
さすがに乗り遅れる不安から、子供二人を連れて人の波をかき分け、
ポールをくぐり抜け、電車で隣のターミナルに移動してから
ぎりぎりのところでゲートにたどり着いた。

搭乗時間が間近なのにもかかわらず、日本人らしき人もちらほら見えるだけ。
安心して、娘を抱いてトイレに駆け込んだ。
戻ってくると、窓越しに飛行機を眺めていた息子が、
子供連れの日本人女性と何やら話しをしている。
私たちに気が付くと、笑顔で言った。
「先ほど息子さんに声をかけたら、
日本で小学校に通うそうなんですね。うちも同じなんです。」

南イタリアに暮らす親子、
日本人のいない小さな町で子供を育てている。
知り合ったばかりの相手で、見たこともない場所なのに、
不思議と彼女の心持ちや暮らしぶりが目に浮かぶようだ。
名残惜しくも、搭乗時間がすぐにやってきた。

心配していた12時間のフライトも、順調に過ぎていき、
無事に成田に降り立った。
出口には、私たちを待っている人が二人。
一人は母親で、もう一人は不思議な縁でつながった女性。
ほんの少しの間、私に会うためだけに、彼女はここに来ていた。
時期を別にして、同じ土地に惹かれて、
人々と交流し、その土地の文化を深く愛した。
もしかしたら、彼女は私の前の道を歩んでいたのかもしれない。
私たちの乗ったバスを見送る、長身の彼女はすぐに母親の顔に戻っていた。



今回の東京滞在の目的は、展示会と講習会。
東京駅八重洲口から丸の内口へ。
赤レンガの駅舎は、皇居の杜をまっすぐに眺めている。
過去と現在が美しく調和した東京の姿がここにはある。

tokiomiyazaki (2)

KITTEというのは、元の東京中央郵便局のこと。
それを知ったのは、ビルの中に入った時だった。
三角形の吹抜けの空間に、ガラス窓から涼しげな光が差し込む。

tokiomiyazaki (3)

4Fに上がり、スーツケースいっぱいのビーズやら刺繍の布やらを取り出す。
1か月前に降ってわいたように、今回の展示会の提案をいただいた。
ほんの10日ほど前にカロタセグから持ち帰った品々ばかり。
毛糸のお店の中の小さな空間に、ビーズの花が咲いた。

tokiomiyazaki (4)

NHKカルチャー青山教室では、イーラーショシュの一日講座を開いた。
大人数にもかからわず和やかな雰囲気で刺繍の時間が流れた。
嬉しかったのは、すこし目を合わせただけで
たくさんの好意的な視線と出会えたこと。
こうした優しい参加者の方々が緊張の糸をほぐしてくれた。

MOORITでのビーズ講習会では、
サッカー観戦のためか突然のキャンセルという波乱があったものの、
何人もの方が当日の連絡を受けてお店に駆けつけて下さった。
二日連続で講習を受けて下さった方や、
講習後に真心のこもったお手紙を下さった方、
はるばる遠方からこのためだけに来て下さった方など。
与えるより、多くを恵み受けたような東京での日々だった。

そして、飛行機は晴天のもと、日本一美しい山を横切って行った。

tokiomiyazaki (5)

梅雨の間の晴れ間に、東京ですごし、
大雨の前の曇り空に九州の実家についた。
夕暮れ時を、光りかがやく緑と穏やかな水とが映し出す。

tokiomiyazaki (7)

息子は虫取り網を手に外へ出たきり、
ただ黙々と自然の世界に没頭していた。
故郷の自然ほど、美しいものはない。

tokiomiyazaki (6)

娘は母の手に引かれて、田んぼのあぜ道を歩んでいく。
色とりどりの金魚が泳ぐ浴衣に着替え、
いち早く日本の夏を味わっていた。
これから、私たち親子の夏休みがはじまる。

tokiomiyazaki (1)
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comments(2)|trackback(0)|その他|2014-06-22_04:35|page top

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No title
慌ただしい日程を過ごされましたね。
お疲れ様でした。  KITTE会場に 今回私は行けず、
妹がおじゃまして来ました。
お嬢さん 大きくなられましたね!!!びっくりです。
故郷の空気を思い切り吸って 英気を養ってくださいね。
日本には いつごろまで滞在できますか?
Re: No title
霧のまちさん、妹さんとお会いしましたよ!
ちょうど講習の間でしたので、ゆっくりお話しできませんでしたが・・・。
今回は、ANNEXのようなギャラリーではなく、
ショップの一角でしたので小規模の展示でした。

今回は7月末までですので、故郷でゆっくりできそうです。
息子は日本の小学校を楽しんでいますし、
娘も日々成長しています。
霧のまちさんもよい夏をお過ごしください。
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