トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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夏のある一日

冬は寒さの厳しいここトランシルヴァニアにも、
猛暑の日々は訪れる。
連日30度を超える日々が続いても、
子供たちは遊びたい誘惑を抑えることができない。

コンクリートの立ち並ぶ町よりも、
自然に囲まれた村で過ごすのがずっと快適である。
この夏は、村の友人宅に何度もお世話になって避暑させてもらった。

子供たちは家庭用プールで水浴びをするのが日課だった。
11歳の少年ふたりと、2歳になったばかりの幼児がふたり。
こんなに年の離れた兄妹でも、
いっしょに遊べば年齢の差も気にならない。
にぎやかな笑い声、叫び声が庭にこだまする。

natsunohi (11)

しばらく水で遊んだ後は、日向ぼっこ。

natsunohi (12)

こうしている内に、お向かいの子どもたちも遊びに来た。
子供たちはさっさと着ているものを脱いで、裸になって泳ぎはじめる。
家庭用プールの水があふれんばかりに、沢山の子どもたちがはしゃぎだす。

natsunohi (2)

遊んだ後の楽しみは、井戸水で冷たく冷やしたスイカ。

IMG_7289.jpg

紫外線が強くなる正午から4時までの間は、ひたすら家の中にこもる。
ふつう家庭には扇風機もクーラーもないが、
朝の冷たい空気をいっぱいに取り入れたあとは、
窓をしっかりと閉じて過ごす。
昼ごはんに、子どもたちの昼寝の時間。
そうして目が覚めた頃には、日が傾き、
ふたたび快適な時間帯がやってくるのだ。

母親が仕事をしている脇で、子どもたちが瓦礫に腰かけている。

natsunohi (6)

大きなリンゴの木が影を作る裏庭。
工事現場の殺風景な中でも、子どもたちは遊ぶことを忘れない。
裸足で土を踏んであちらこちらへと走り回っている。
もう庭のリンゴも実が大きく膨らんできた。

natsunohi (4)

ほとんどお互いに興味を示さなかった1歳児の頃とは違い、
2歳になると同じ年頃の子どもに興味を示すようになる。
幼なじみの二人がやっと一緒に遊ぶようになった。
良いことも悪いことも、お互いから学ぶことが多い。

natsunohi (7)

夕方日が暮れる頃になると、
きまって通りからカラカラと鈴の音が聞こえてくる。
村の牛たちが原っぱから帰ってくる時間だ。
この時間に、村人たちは夕涼みを兼ねて門の外でこの行列を眺めていることが多い。

natsunohi (1)

一日中夏の日差しをあび、自然の中で育った新鮮な草を食んだ牛たち。
甘くて濃い、ルーマニアの村の牛乳は超一品である。

natsunohi (10)

気がつけば、小さな通りは牛でいっぱいになった。
そろそろ夏の一日が終わろうとしている。

natsunohi (9)

ふたたび静けさの戻った通りに、子どもたちが繰り出す。
あたかも夏の一日を惜しむかのように、
暗くなる最後の時まで遊びつくす。

natsunohi (14)

山の向こうに、夕日が沈んでゆく。
子どもたちの手をひいて、家にかえろう。

natsunohi (13)
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comments(6)|trackback(0)|セーケイ地方の村|2015-08-15_13:54|page top

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Re: タイトルなし
Tomiさま、先日は遠くからわざわざ会場までお越しくださってありがとうございました!
まだルーマニアにはこうした昔懐かしい風景が残っているので、ほっととします。
村では子どもたちが裸んぼうで走り回っていることもあります。
うちの子もすぐにどこでも服を脱ぎたがる癖がついてしまいましたが・・。

夏は日南で過ごされたのですね。
海が美しくて山も深く、自然が素晴らしいところですよね。
今は南九州よりも東京など都会の方がずっと暑いそうですね。

ちょうど出産まで残り一か月になりました。
毎回、この時期は今か今かとドキドキしますが、
今回はどんなお産になるでしょう。
いいご報告ができるのを楽しみにしていますね。

もうすぐ夏が過ぎて、涼しくなったら、
また手仕事の季節が再来しますね。
どうか早く、過ごしやすい季節がやってきますように。


No title
道は舗装じゃなく土だし、クルマもそれほど通らないようで
いい感じの田舎道ですね~。
子供たちにとって最高の環境のように思えます。
そちらも猛暑になるんですね。 日本ももはや亜熱帯と化しています。
2020年のオリンピックは夏に開催、大丈夫か?って感じです。
Re: No title
霧のまちさん、ここは町からそう離れていない村ですが、
昔ながらの砂利道で、子どもたちものびのびと遊べる環境です。
息子はしょっちゅうお泊りさせてもらっていますが、
近所のさくらんぼの木に登って食べたり、
村中を自転車で走り回ったりして、いい夏休みを過ごしたようです。

日本ほどではありませんが、しばらく雨がないと猛暑日となり、日中は家から出られません。
今のところ冷房などなくてもどうにか過ごせるので、有難いです。

このまま温暖化が進めば、2020年にはどうなることでしょう。
全て室内競技にしたほうがいいかもしれませんね!
未舗装の田舎道
子供たちが駆けている、こんな未舗装で、
各家々が、思い思いでこしらえたような木の羽目板の塀が続く道、
ルーマニアの田舎道ですねー!

旅した中でも、こんな道の多い、北部のBotiza村のあたりで、
自宅の前の道路で、ベンチに座って羊毛を紡いでいるお婆さんに出会って、
妻は横に座って、ジェスチャーで何やら意思疎通をはかっていました。 
なんだか、昔話のような光景だな~と、そんな気持ちになりました。

写真の様な、こんな未舗装の道をダラダラと行ってみたら、やがて山に掛かって、レンタカーはもう行かれずに、引き返したり、いろいろ体験しました。  
ルーマニアの田舎は、また訪れたくなるような、素朴な魅力を感じます。

今年のわが家は、9月中旬から、北スペインのバスク・カンタブリア地方を旅します。
以前に、フランス側から見たピレネーを、今度はスペイン側から見ながら、美味しい食べ物と合わせて、楽しみたいと思っています。
Re: 未舗装の田舎道
Kiyaさん、ご無沙汰しております。
猛暑の夏でしたが、お元気でいらっしゃいますか?

なかなか日本では見られないような、田舎の風景ですよね。
糸をつむいでいるおばあさんを見かけられたのですね。
トランシルヴァニアでは刺繍や編み物をする姿は見ますが、
紡いでいるのはまだ見たことありません。
たくさんの素敵な風景に、旅先で出合われたのですね。

9月にはスペインに行かれるとのこと、羨ましいです。
友人はフランスから徒歩でスペインのサンティアゴまで巡礼の道を歩きましたよ。
巡礼の道の風景が、ルーマニアの田舎にも似ていると話していました。
どうかよい旅となりますように。
奥様にもどうぞよろしくお伝えください。