トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

カテゴリー

FC2カウンター

カレンダー(月別)

09 ≪│2017/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

これまで書いた記事は・・・

全タイトルを表示

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Feed Me!

トランシルヴァニアへの扉  - Erdely kapuja-のRSSフィード

ブログ翻訳

洗濯機ドロボウ!

今朝は天気のせいか、ウトウトとなかなか目が覚めなかった。どんよりとした曇り空・・・ただでさえ低血圧の私は、朝が苦手である。
トントンとドアをノックする音がして、旦那が扉を開けると、どうやら同じアパートに住むおばあちゃんがやってきたらしい。
なんだか慌てたような口調の声が聞こえてきた。

すぐにおばあちゃんは帰っていった。
私もやっと体を起こして玄関のほうへ行くと、旦那はすごい剣幕で慌てている様子。どうもただ事ではない。
話を聞くと、つい先ほど隣人の目撃によると、ジプシー男女が洗濯機を馬車に乗せていったという。その洗濯機とは、うちのドアの前においていた古い洗濯機のことである。

旦那は憤慨した様子で、家を飛び出した。
あの悪いやつを捕まえて、叩きのめしてやるというというような勢いである。

あんなオンボロの洗濯機を・・・お姑さんが4,5年前に当時、中古で買ったものだ。動くことには動くが、あまり使い物にならないので外において置いたらしい。
あんな風に外に置いておいた方も悪い。

やがて10分ほどして、旦那は手ぶらで帰ってきた。
と思ったら、すぐ上の階の隣人と何かを話し始めた。
何が何だか分からず立ちすくんでいると、こう説明をした。

もうすでに馬車は行ってしまった。
先ほど会った隣人が、あのジプシーたちを見たといい、いつかその家のリフォームを手伝いに来ていたものだと言う。毎日のようにここに通っていたらしい。
身元も分かっているから、今からちょっと家まで行ってくる、ということ。

そして20分ほどして帰ってきた。
やっぱり手ぶら。ジプシーの家に行くと、女性が家にいて「何も知らない。」の一言。
「もしかしたら、家には帰らずにそのまま売りに行ってしまったかもしれない。」と旦那。
それでもこれは立派な盗みである。ここルーマニアにも警察というものがあるから、連絡をするべきだ。

やがて旦那は電話をかけた。

それにしても・・・このアパートにも二年ほど前にインターフォンが設置され、あまりに画期的なことに私たちも驚いた。アパートの住人がボタンを押さない限りは中に入れないはずである。
だが・・・それでも機械は完璧ではない。
最近では、その肝心の入り口の扉がきちんと閉まらず、ほとんど用を足さなくなっていた。恐らく彼らが中に侵入したときも、扉がロックされていなかったに違いない。

目撃者のおばあちゃんが、心配そうに尋ねてきた。
いざこんな事件が起きてみると、生活環境に不安を感じはじめるのだ。廊下には貴重なものをおかず、家の鍵はきちんとかけておくことは最低守らなければならない。

ジプシーに対する風当たりが社会で強くなるのも、こういう問題が起こるからだ。
特にこの町のはずれに住む、ウルクーという地域のジプシーはあまり評判が良くない。元々差別されたものたちだから、こうなったのか。それとも、こういうことをするから差別されるのか・・・。

しばらくして、警官が二人やってきた。
ルーマニアの国家機関だから、警察官はほとんどルーマニア人である。
「ルーマニア語は話せる?」とおばあちゃんが聞いた。ここはルーマニアだが、しかしセーケイ地方。ルーマニア語は学校で習うものの、実際に話せないものも少なくない。
事情を話そうにも、旦那のたどたどしいルーマニア語では埒が明かない。こんな時、私はとても歯がゆい気持ちになる。

警察官は、そのジプシーたちを知っているという隣人のドアをたたいた。
周りには、事件の行方を見守る私たち親子とアパートの住民が二人。
体育の教師である隣人は、流暢なルーマニア語でジプシーたちがその家で働いたこと、事件の後、あとを追って家まで行ったことなどを話していた。

旦那は警察官を伴って、またジプシーの家に行った。
結局、当の容疑者たちの手がかりは得られず、警察で書類を書いただけである。

こうして、我が家から洗濯機が消えた。
その後どうなるかは分からない。

erdoben 013


erdoben 012


スポンサーサイト

Theme:東欧
Genre:海外情報

comments(2)|trackback(0)|文化、習慣|2008-06-16_23:55|page top

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

コメントの投稿

非公開コメント

大丈夫なの!?
洗濯機を盗まれたって?
洗濯機ってたかが洗濯機、されど洗濯機だもんね。
アル生活からナイ生活にって考えるだけで、すごく不便だもの。
手がかりはまだないままなのかな?
心配です・・・
大丈夫。
ナツミちゃん、お久しぶり★
洗濯機は新しいのがあるので、心配しないでね。
ただ古くなったのを外においていただけ。

相変わらず、手がかりはありません・・・。あの容疑者は違うという証言もあるので、もうまったくわからないです。

今日公園に行ったら、ある女の子が「あなたのうちに泥棒が入ったんでしょ。」と少し大げさに噂が広まっているようです。
小さい町だからね・・。