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トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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ふたつのランドセル

はるか海のかなたから小包が届くと、 
子どもたちは我さきにと駆け寄ってきて、
何が入っているのかと尋ねる。
日本とは違い、受け取る側もわざわざ町の中心部の郵便局まで出かけ、
週に二回、数時間しか開かない国際郵便の窓口で
長蛇の列に並ばなければならない。
しかし、送る側の苦労は言うまででもない。
ここでは手に入らない食料品やお土産など
3ヶ月後に受け取る相手の喜ぶ顔を思い浮かべ、
英語訳つきのリストを作成してから、
重い荷物を郵便局まで運び、さらに高い輸送料を払うのだ。

1月になり、我が家に届いた重い荷物の中身はランドセルだった。
日本では祖父母が孫のために贈るのが習わしであるという。
早いもので長女もこの6月に6歳を迎え、秋には小学生になる。
日本でもランドセルを買ってあげようかという話になり、
店まで見に出かけたが、あまりに高額なのに閉口して買わなくていいと告げると、
残念そうだった父親の姿が目に浮かぶ。

やがて母が、パッチワークの生徒さんからお孫さんのものを譲ってもらったと話した。
「そんな重いものを、良かったのに・・。」と高価な送料を気にして思わず口をついて出たのだが、
大切に新しいタオルで包まれて海を渡ってきたふたつのランドセルを手にしたとき、
親御心のありがたさが手に取るように分かり、はっとした。

幼稚園から帰ってきた娘に、
6年間使用したとはとても思われないほどの綺麗なランドセルを見せると、
目を輝かせて喜んだ。
「日本の学校に持っていくね。」と背負ってみてから、鏡を見てさらに顔をほころばせた。
もうひとつのランドセルは・・と考えていたら、
娘がまだ3歳の次男に背負わせた。
ものを入れたらひっくり返るのではないかと思われるほどの、大きな黒いランドセル。
次男も満更ではないようすで、部屋の中を駆け回っていた。
教科書やノートの代わりに、玩具の車やぬいぐるみの入ったランドセルを背負う。


iskolataska.jpg iskolataska2.jpg 
幼稚園の前の公園で遊ばせているときに、
ふたつのランドセルを見つめていた。
いつか二人が小学校にこのランドセルを持っていける日がやってくるように、
健康であってほしいと祈るような思いでいた。
ランドセルを贈ってくださった方、
小包で送ってくれた両親にこの場を借りてお礼を言いたい。

iskolataska3.jpg 
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comments(2)|trackback(0)|ルーマニアの育児|2019-02-17_05:15|page top

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No title
二つのランドセル、素敵ですね~。
やはり日本から荷物を送るって大変な事なんですね。
受け取るほうの手続きもなかなか面倒ですね。
そうして送られたランドセル、使い切っても手離せない
宝物ですね~。 私も昔、フランス在住の息子にお金を
送るのがけっこう手間で 思い出しました。
Re: No title
霧のまちさん、
荷物の発送は、内容物のリストを日本語と英語で書かなければいけないので、
けっこう大変な作業です。
船便だと3か月もかかるので、
到着したころには送ったほうも何を入れたのか覚えていません。
日本から離れて、はじめて送金や荷物発送の大変さを感じますね。