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トランシルヴァニアへの扉 - Erdely kapuja-

古きよきヨーロッパの面影を残す、トランシルヴァニアへの扉をそっと開いてみませんか?

::自己紹介::

谷崎 聖子

Author:谷崎 聖子
1978年宮﨑生まれ。
大阪外大、ハンガリー語学科卒業。
ブダペスト大学で民俗学を専攻。
ルーマニア、トランシルヴァニア地方のフォークロアに惹かれて、セーケイ地方に移住、結婚。
三人の子育て中。

伝統手芸研究家。
トランシルヴァニアの文化、手しごとを広める活動をしています。主な著書「トランシルヴァニアの伝統刺繍 イーラーショシュ」、「カロタセグのきらめく伝統刺繍」。

東欧雑貨ICIRI PICIRIFOLK ART Transylvaniaのオーナー。

詳しくは、森の彼方-トランシルヴァニアへの扉をご覧ください。

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冬と春のあいだ

2021年が明けた。
じれったいほどに冬の到来が遅かったのに、
今ではなかなか去って行こうとしない。
まるで迷惑な客のようだ。

冬と春とが、寄せては返す波のようにやってくる。
もうこれで、最後の雪だろうと安心していると、
忘れたころにまた大地が白くなる。

可哀想なのは植物たちで、
春と思い、久々に空気を吸いに顔を出したと思ったら、
再び冷たい雪にすっぽりと隠れてしまう。

数日積もった雪が、太陽の光で溶けてゆく頃、
町はずれへと散策に出かけた。
なだらかな丘の斜面にはまだ雪が残っていたので、
念のためにと車のトランクに入れて置いたそりが、思いのほか役に立つようだ。

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太陽の光で気温は上昇しているので、
帽子も手袋もいらない陽気。
それでも、大地はまだ冷たいままで、
雪や氷を溶かしきることができない。
長い斜面をそりで滑ると、氷がつるつると滑って、
何百メートルも遠くへと運んでくれる。


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 今年最後になるであろうそり遊びを存分に楽しんだ後は、
南向けの斜面へと向かった。
ここではほとんど、きれいに雪は洗い流されていて、
雪解けの水をたっぷりと含んだ草原が露わになっていた。
まるでその色といったら、
茶色い動物の毛並みのようで瑞々しく、美しい。
「洗い立ての髪を、櫛でといたようだろう。」と旦那も言った。

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昼間の陽気で気持ちよく、
どこまでも草原を歩いてゆきたい気分だった。
斜面を登ったところで、美しい木を見つけた。
木の根元に安楽椅子のように腰かけて、
目をつむっていると、心も体もほぐされていくようだ。
いつしか目に見えないストレスに絡み取られていたことに気が付く。
それは、四角い壁の中にいては発散されることはない。
大地の匂いをかぎ、
太陽の光をあびて、
外の空気を吸って呼吸をしなければならない。野生動物や植物のように。


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人間もやはり動物なのだ。本能が自然を欲している。
当たり前のことなのに、どうして忘れてしまうのだろう。
この植物たちのように、地に根を下ろして生きていきたい。


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家から徒歩10分でたどり着ける、大自然。
町のはずれの共同墓地の裏手に、美しい丘と谷間が広がっている。


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丘を一気に滑り降りて、谷間に出る。
ここに数多くの野草が生息している。


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ふたたび丘をのぼって、高台にやってきた。
ここは市民の隠れた散歩コースとなっていて、
犬の散歩をする人も見られる。


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ここは高原地方に属しているようで、
朝晩と昼間との気温の変化が大きい。
今の時期は20度くらい差がある日も少なくない。
遠くからねずみ色の雲がまるで夕立の積乱雲のように迫っていた。


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さらに茂みの生えた谷間を越えて登っていくと、
町の中でも一番高い地点にたどり着く。
太陽が日に日に長くなり、
確実に春が近づいているのが肌で感じられる。
来るべき季節に、この日常の鬱蒼を吹き飛ばしてほしい。


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comments(0)|trackback(0)|自然、動物|2021-03-11_21:24|page top

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